鈴木明子が見せたフィギュアスケート全日本選手権
フィギュアスケート全日本選手権が終わり、ソチオリンピックのフィギュアスケート代表が決定した。フィギュアスケート日本選手権での高橋大輔選手はミスを重ね、絶望的な状況で演技を行なった。
最後の演技かもしれない。
もうオリンピックないんだな。
遠のく夢の舞台を感じながら、それでも懸命に世界一のステップを踏みつけた。
しかし、そんな高橋大輔がソチオリンピックのフィギュアスケート代表が決定したのだ。
評価されたのはその経験とメダルの可能性。
スランプや怪我を乗り越え、高橋選手が集大成のステージに立つ。
正直言って昨日までは・・と、高橋大輔選手はあきらめていた心境を述べている。
さらに混迷に混迷をきわめた女子フィギュアスケートの争い。
波乱が待っていた。
ショートプログラム1位の浅田真央選手が順当に切符を手にするかに思えたのだが、
浅田選手が最大の見せ場としてこだわった、2回のトリプルアクセル。
冒頭のトリプルアクセルは、両足で着氷してしまう。
果敢に挑んだ2度目のアクセルも、一回転に終わる。
ステップで盛り返すも、ジャンプでのミスがひびき、総合3位。
一方で圧巻の演技を見せたのが、28歳のベテラン鈴木明子選手だった。
これが人生最後の全日本という思いで挑んだ演技は、冒頭の三回転フリップから3連続ジャンプを成功させた。
つづくジャンプやステップも着実にきめ、フリーもあわせて、自己最高得点となる215.18をマーク。
2位からの逆転初優勝を飾り、そしてソチオリンピック代表を決めたのだ。
これに続いたのが19歳の村上佳菜子選手。
ノーミスの演技を終えて、佳菜子スマイルを見せ、体いっぱいで喜びを表現した。
一方、日本選手権で3位には入りながらも、代表入りをのがした小塚選手や、
そして選手生活をかけるも涙の結果となった安藤選手。
おしくもオリンピック出場の切符を手にできなかった二人。
その胸中には、どんな思いがあるのだろう。
もうすぐ始まるソチオリンピック。
それぞれの選手たちのオリンピックが始まる。
28歳世界の舞台で優秀の美を飾るか。
あのくやし涙から四年、浅田選手はソチでリベンジをはたせるのか。
オリンピックでは、それぞれの選手から目が離せない。