茶道をはじめてみませんか? 茶道の作法や魅力についてご案内します。

表千家の薄茶・風炉の運び手前4

点てたお茶をお客へ差し出す
右手で茶碗の右横をとり、左手に受けあしらって、右手を少し手前に持ち替え、ひざの右横に仮置きします。仮置きした茶碗の前にひざを回します。そして右手で茶碗をとり上げて、左手に受け左手の手のひらの上で、茶碗の正面が真向こうになるように外回しに四分の一ずつ二回まわします。茶碗の正面を向こうにして、茶碗を客付けへ差し出します。
体を居前に戻して、客からのあいさつをまちます。正客から「お手前ちょうだいします」という礼を受けたら、おじぎをし、建水のうしろのふくさを左手でとり、打ち返して三角に折り、帯につけます。そして客から茶碗の返るのをしずかにまちます。そのとき両手は両ひざにおいてね。


ちょっと寄り道
普通のお稽古はこれで「しまい」ですが、ここでちょっと寄り道しましょ。
客から返ってきた茶碗をとって「続けてお茶を点てる」のです。
客から茶碗が戻ると、客のほう(茶碗を差し出した位置)へ斜めに向き直って、右手で茶碗の少し手前をとり、左手で左横をもって、右手で右真横に持ち替えてひざ前におきます。体を居前に戻して、茶碗を右手で取り、左手で左横をもって、右手で右真横に持ち直してひざ前におきます。
柄杓に半分のお湯を汲み(これを半杓といいます)、茶碗を右手でとり上げて、左手を茶碗の下(高台)に添えてゆっくりと二度回して、すすぎ建水にすてます。蓋置きから茶巾をとって茶碗をふき、前と同様にお手前をつづけて、お客にお茶をすすめます。

点前をしまう・そして中じまい
茶碗をすすぎ、お湯を建水にあける(捨てる)とき正客より「おしまいを」「おしまいください」とあいさつがあるので、そのとき左手はそのまま茶碗を持ちながら、右手を軽くひざ頭にあてて、軽く礼を受けます。そして右手で茶碗をひざ前において、「しまわさせていただきます」と両手を畳につけておじぎをします。
柄杓を上からとって持ち直し、水指の水を一杓汲んで茶碗にいれ、柄杓(切り柄杓)をもどして、茶せんすすぎをします。
右手で茶碗をとり、左手で茶碗の水を建水にすてます。茶巾を右手でとって茶碗の中に入れ、茶碗を右手でひざ前に置き、茶せんも茶碗の中央にいれます。建水を少し下げ、ふくさ捌きで、茶杓を前同様三回拭いて清め、茶碗に伏せて置き、お茶のついたふくさを建水の上で二回ほど払って(パンパンと叩く)帯につけます。

右手で茶碗を左へ約三センチほど寄せ、同じく右手でなつめをとって茶碗の右寄りに置き合わせます。これは茶碗となつめをひざ前正面に置くしまい方で「中じまい」といって、広間の風炉薄茶で、運び点前のときだけにするものです。


釜に水をたして、釜・水指の蓋をしめる
柄杓をとって持ち直し、水指の水を二杓、釜に入れます。二杓目を入れたあと、一滴落ちるのをまって、柄杓をひざの上で構えて、右手で釜の蓋をし、構えてた柄杓を左手を節上にのせ、柄を横にして右手で上を持って蓋置きに斜めひざ前におきます。水指の蓋を右手でとり、そのすぐ下を左手でもって、体の正面でつまみを上にし、右手でつまみを持って(三手で)しめます。


道具を下げる
右手で柄杓をとり、左手で柄の節より少し上(合より)を持って、右手で節の真上でにぎるように持ち、左手で蓋置きをとって右手の親指・中指・人さし指に持たせます。柄杓を持った右手で蓋置きを合わせ持ちするのです。左手で建水をもって立ちあがり、左へ回って、茶道口へ帰ります。茶道口にすわり、ひざ前に建水・蓋置き・柄杓を置いて、ふすまを開け、柄杓・蓋置き・建水を持って水屋に下がります。
茶席に出て、茶碗・なつめの前に座り右手でなつめ、左手で茶碗を一度に持って立ち上がり、右へ回って水屋に下がります。また茶席に出ての水指の前に座り、水指を両手で帯の高さに持って、右に回って下がります。茶道口の外で水指をひざ前においてすわり、一礼してふすまを閉めます。
これでお点前はを終わりです。



お茶菓子の運び方
最初に茶道口を開けて、菓子器を持って出ます。このとき主菓子(おもがし)器を運びます。お干菓子の場合もあります。(正式なもてなしの茶事では濃茶に主菓子、薄茶にお干菓子(おひがし)を用いますが、お稽古の場などでは主菓子とお干菓子をそろえて出すこともあります)
主菓子(お干菓子)器(食籠)を正客の前に運び、縁外に置いて「どうぞ。お取り回しを」と言葉をそえます。一礼して帰ります(水屋に戻ります)

主菓子は一種・お干菓子は二種か三種を盛り合わせて出します。主菓子には蒸し菓子(生菓子)が使われ、お干菓子にはせんべい・押物・落雁などがあります。時候や茶会の趣向に応じた形や色が選ばれます。
詳しい説明はお菓子の頂き方でしますね。
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